広域連携観光情報誌『motto』埼玉×長野×上越

植木屋さんが主役の道の駅⁉ | 道の駅川口・あんぎょう 取材こぼれ話
埼玉県川口市の伝統産業として、「鋳物」と並んで知られる「植木」。
今回は植木の販売や振興の拠点となっている道の駅川口・あんぎょう(川口緑化センター・樹里安(じゅりあん))さんについてご紹介します。
そもそも、川口市安行という地域がなぜ「植木の里」として有名になったのか。
元は1657年の江戸の大火災の後、江戸に緑を取り戻そうと苗木の需要が高まり、江戸から近い安行がその供給地となったことが始まりだそうです。
その後も流通に有意な立地や、多様な植物が育てられる自然環境、長年の歴史の中で培われた植木職人さんたちの技術が、「安行の植木」というブランドを下支えしてきたそうです。
そんな安行の植木文化の振興を目的に川口市が作った施設が「川口緑化センター(樹里安)」。そこに国土交通省(当時は建設省)から声がかかり、併設されたのが「道の駅川口・あんぎょう」です。
運営母体が公益財団法人川口緑化センターさんだからこそ、この道の駅では植木の伝統文化に関する情報発信やイベントが充実して、他の道の駅とはまた違った魅力のあるスポットになっています。
ちなみに、見学はできませんが隣接する施設では、毎週火曜日には植木屋さんのせりも行われているそうです。年4回ある大規模なせりでは、北海道から沖縄まで全国の植木屋さんが川口に集まるというので驚きです!安行は植木業界で重要な拠点なのですね。
(植木自体は一般の方でも鑑賞や購入が可能です!)
一般向けに開催されるイベントの中で特に人気なのは、植木職人さんから直接「剪定」や「接ぎ木」を習うことのできる講習会だそう。滅多に会う機会のない職人さんから、直接プロの技を教えていただけるということで、すぐに予約が埋まってしまう人気ぶり。
その他にもガーデニングや寄せ植えの講習会、企画展示販売なども開催されています。検索してみてください。
今回取材させていただき、ライターとしては植木屋さんの伝統文化を知って驚き、川口市というエリアの魅力の再発見ができました!
春は植物が美しい季節です。ぜひお出かけしてみてください。
※道の駅川口・あんぎょうの魅力は、本誌13ページでもご紹介していますので併せてご覧ください。